膝の上に犬の顎

March 03, 2011

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June 22, 2008

夏至の日に

夏至の日の沈む彼方を指さして その眼差しが地平を拓く
雨上がり夜の匂いを嗅ぐ犬は 腰高窓に鼻先伸ばす
出窓越し街を見下ろす犬の目に世界はなんと映っているか

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June 13, 2008

夢の中の犬

私の腕に 顎乗せて
私の脇腹 盛んに蹴って
お前 どこの野山を駆けている?
体中をふるわせながら 何に向かって吠えている?

白目が時々見えてるよ
ピンクの舌先ちょろりと出てる
ヘンな顔になってるよ

そんなお前を見ているだけで お前よりきっと何倍も幸せになっている
だから私は そうーっと息をひそめ
お前の夢の中に滑り込もうと 夜明けの風を探してる

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September 02, 2007

朝の鴨川--ウォーキングする人の群

 昨日は犬の散歩前に一眠りしてしまったせいで、気付いたら暗くなっちゃってて、近所を一回りするだけ済ませてしまったので、今朝は埋め合わせのため、ちょっと仮眠をとった後、6時頃に起きてハンナを鴨川へ連れて行きました。おかげで帰宅後は、一週間ぶりに、ゲキレンジャーと仮面ライダーをリアルタイムで視聴できました(いつもはveohで見てるんだけど)。
 さて鴨川ですが、すっかり涼しくなって、気持ちいい風が吹いていて、春に生まれたカルガモの雛もすっかり大きくなって、でもまだ姉弟で群れてて、空の雲はすぅーっと高くなって、暦はすっかり秋だなぁ~という感じ。いつも夕方の散歩で会う犬とも何匹か出会いました。

 でもでも、朝の鴨川は犬より人間がずっと多い!! 中高年の皆様方がウォーキングしてらっしゃるのです。
 見渡す限りでも、その数、優に五、六十人! 週末だからってのもあるのでしょうか。
 それにしても、ちょっと怖いぐらいのウォーキング熱ですね。鴨川までの道のりには、まだほとんど人がいなかったのに、河原に来た途端、この人口密度は何!?って感じ。

 そりゃ、朝の散歩はすごーく気持ちいいんだけど、皆さん単に散歩してるんじゃないんですよね。みんながみぃーんな、“ウォーキング”してるんですよ。
 散歩ってやつは、「おや、今日はこの花が咲いたね」とか、「今日はカルガモが何羽いるかな?」とか、「比叡山にかかる雲はどんな形かな?」とか……時々立ち止まって、風景との一期一会を楽しむものかなぁと思うんだけども、皆さんパリッとしたスポーツウェアに身を固めて、黙々と早歩きしてらっしゃる。もちろんね、朝の空気を感じ、季節の移ろいもそれなりに感じてらっしゃるんでしょうが、主たる目的はどう見てもカロリーの消費、“健康のため”。

 健康に留意するのは悪いことじゃありませんとも。スポーツメーカーやらフィットネスクラブやらサプリ業界やらの消費拡大に貢献して、消費社会の一員としても立派なものですけどね。なんだかなぁって思っちゃうんですよね。

 健康に悪いものを買わせて買わせて、更に今度は、健康を取り戻すためにもっと買わせて買わせて……。そういうマッチポンプ式のサイクルって、どうよ?と思ってしまうのです。最初のサイクルで消費社会の暗示に乗せられてしまうと、もうあとは泥縄ですもんね。そこから抜け出すつもりのオーガニック界隈もすっかり業界に取り込まれてて、「もっと体に良いものを、もっと消費を!」ってな具合ですからね。
 広告もマスコミも総動員で「消費は美徳だ!!」と教え込まれてきたんだから、抜け出すのはそれほど簡単じゃない上に、今度は近代医学までもが総動員で、やれ血糖値だ、コレステロール値だと追い込んでおいて、「一番良いのはウォーキングですよ」というお手軽な結論まで用意しておいてくれる。ウォーキング大いに結構ですよ。体を動かせば気持ちいいでしょう。でも……言われたこと鵜呑みにしてるだけなら、「やっぱりウォーキングはあんま良くありませんでした」って言われたら(そのうちきっと言い出すと思う)、今度は何を消費するの?みたいな。

 私は不健康でいい!って、思ってしまうのです。
 私だってマクロビもやってるしヨガも良いと思うし、その他諸々エコ志向がありますが、自分自身は消費拡大に貢献する気はさらさら無いし。少なく消費するのが何よりのエコですしね。
 経済の仕組み自体がエコ志向に、公正なルールに則ったものになっていくことが重要だと思ってるから、代理店が消費拡大のためにでっち上げたLOHASでも何でも、利用すればいいとは思ってます。思ってますが、結局、出自が卑しいLOHASなんぞのフレーズは、環境に負担をかける仕組みを維持することにしか貢献しないのかも知れませんね。途中で目くらましをかけて、ミスリードするから。自分で考えて消費行動を決める人なんて、市民社会が成熟して情報が行き渡ってるヨーロッパならともかく、日本ではごく少数なんでしょうから。

 それにねー、どうせ老後は年金も破綻してて、生活保護を打ち切られて孤独死するんですよー、私なんて子供もいないし年下の友人少ないし。それはそれで文士っぽくって、私にとっては悪くない結末ですけど。或いは、このままの政治状況が続くなら、アメリカの戦争に巻き込まれて中産階級以下の経済破綻はもっと早まるかも知れないですが。
 いずれにせよ、孤独死するそのときまで、電通の思惑通りになんか生きてやるもんか!!と、決意をあらたにさせる朝の風景だったのです。
 ……精神衛生のためだけなら、何も考えないで“気持ちいい朝だわっ”って言ってるだけの方が、絶対良いね。それは間違いない。でも、ま、私が重視してるのは個人としての幸福ではなく、人間としての幸福だから、このくらいのフラストレーションは支払わなきゃならないコストなのでしょうね。納得はしてます。

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August 07, 2007

ハンナの夏休み--或いは、8月に非暴力を思う

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Image041 8/3~5、犬たちを連れて河口湖に行って参りました。
 第一の目的は、富士山北口本宮浅間神社の薪能を見に行くこと。立派な杉の林に囲まれた神域の神楽殿は雰囲気が素晴らしくて、毎年の楽しみです。今回は「通い小町」と「天鼓」。梅若六郎さんの天鼓は、ラストに向けて北島マヤの一人芝居のように情景が広がっていく!!スペクタクルな舞いが見所です。

 犬OKのリゾートクラブに宿泊。ドッグランで犬を遊ばせたり、林の中の遊歩道をお散歩したり。
 写真は人気のない芝地。犬たちを放して遊ばせるのは気疲れするので、3匹のリードを結んでおきました。これなら万が一パニクっても遠くまで走っていってしまう心配はないでしょう。

 名付けて、「非暴力ワークショップ 3匹の犬編」。Image044

 非暴力トレーニングの本を3冊ほど読んだところなので、とても興味深く観察しました。3匹にとっても協調性を学ぶ良い機会になるはず……と、「協調性×」と通知表に書かれ続けた飼い主が言うのもなんですが。
 やはり最初のうちは、非暴力ワークショップというよりは、「ベクトルの合成」の図になってしまいましたが…。
 それでも、やがて時間がたつうちに、何となく群れの行動、群れの意志に集約していきましたから、ワークショップの目的は達成されたかな?Image0451
 犬の場合は力が強いものが群れのリーダーシップをとるのが基本ですが、その時々で気力に勝る者が進行方向を決めたり、進むのを拒否する意志が勝ったりと、それほど単純じゃないところが面白いですね。特に、当面の好奇心が満足した後は、体力の劣る者に合わせる様子さえ見せました。このくらいなら人間にも出来るはず。
 非暴力トレーニングの話は、いずれ改めて書くかも知れません。

 非暴力といえば、辺野古での米軍施設建設反対の運動は、キングやガンジーがやったような本当の意味での非暴力運動に育っていっているようです。代表者の平良夏芽牧師さんの次の言葉が、何よりも胸を打ちました。

 「もう一つ大切なことは、辺野古の闘いは「相手との関係性を大事にして来た」ということです。基地建設計画が白紙撤回されたとき、作業をしていた人たちと酒を飲めるような、そんな阻止行動を目指してきました。現実は厳しいもので、なかなかそのようにはいきませんが、目指していたのはそのような関係性です。」

 キングだったかガンジーだったか忘れましたが、敵対した相手方の地域ボスかなんかに、のちにガンジー風の革のサンダルをプレゼントしたなんてエピソードがあったと思います。仲間たちを何人も殺されて、それでも未来に向けて関係を結んでいこうという意志に、少しだけピリッとスパイスのきいたユーモアをこめたプレゼントだったと思います。
 アイルランドでの英軍の対IRA作戦もついに終了しました。あれほどの憎しみの応酬にも終わりがあり得る。
 ブッシュ的妄想に呑み込まれない足場を、もう一度見つめなくちゃと思う8月なのです。

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June 13, 2006

子猫の里親募集中

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仔猫の里親を探しています。
  生後6週間程度、性別はまだ分からないとのこと。
  アメショーと長毛種も混じっているらしく、黒にグレーの縞が入って、長い毛には白も混じっています。お腹に一カ所だけ、かえでのマークの白いブチが入っています。目はグリーン。
  血液検査含めて健康診断済み。猫エイズなどの病気なし。ダニ・蚤なし。
  トイレはすでに理解しています。
  ご飯をくれる人にはすぐ慣れる、人なつっこく元気な仔猫です。猫じゃらしとゴルフボールが大好き。

 6/7、先週の水曜日に、鴨川の河原に捨てられていました。
 犬と散歩していると、藪の中からみゅーみゅーと声がします。散歩友達と数人がかりでさんざん探したのですが、時折姿は見せるものの、ガサガサと藪を踏む音を怖がってなかなか出てきません。黒っぽい、まだ生後一、二ヶ月の仔猫でした。その日はいったんあきらめたのですが、翌日は雨の予報。小さな仔猫が雨に濡れれば、すぐに死んでしまうのが分かっていました。
 翌朝、鴨川近くに住んでいる散歩仲間「タローちゃんの母」さんから「ぷらすママ」さんに、まだ声がするという知らせが入りました。ぶらすママが捕虫網持参で出かけていくと、石垣の上で泣いていたそうです。前日には大きな目を見開いていたのに、一夜明けたそのときには、目が炎症を起こしたのか、目ヤニで両目ともあかなくなっていたそうです。鳴きはするものの、もう動き回る元気はなかったので、捕虫網を使うまでもなく、つまんでバスタオルに包み、速攻で獣医さんに連れて行き、血液検査ほか、健康診断を受けさせ、連れて帰ってくれました。

 この仔猫、人に慣れているんです。野良猫の育児放棄ではなく、飼い猫が子供を産んで、乳離れした途端に捨てられたようです。同じ日に、ぶらすママの知人が別の1匹を、もう少し上流で保護しました。たぶん1匹ずつバラバラに捨てたんだと思います。その方が拾ってもらいやすいと考えたんでしょうか。でも、6週間もお乳を吸う姿を見ておいて捨てるなんて、そんなことが出来るんですねぇ……。母猫のオッパイから引き離され、兄弟から引き離され、たぶん捨てられたのは火曜日の夜の間でしょうから、丸二晩も河原で助けを求めて泣き続けていたことになります。

 ぷらすママが獣医さんの帰りにトイレ砂や猫缶など一式買いそろえて面倒を見ていたのですが、飼い犬の「ぷらす」が猫にシャッ!!と言われて以来恐がって、ストレスがかかり、昨夜、今朝とついに吐いてしまったのです。それで本日より、我が家で保護することになりました。
 ちなみにこの「ぷらす」ちゃん、KBS京都の情報番組でテレビデビュー済み。ポチたまペットグランプリで、先週の投票で見事一位に輝いたマルチーズ・やる気無い系・11歳です(オンエアは7/21)。

 ぷらすママさんが昼間、一式持ってきてくれて、今はお菓子が入っていたカゴの中で爆睡しています。
 ハンナと猫の間には実に張りつめた緊張感が漂い、犬やら猫やらワールドカップやらで、なんだかもうへとへとです。
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