けいざい!!
水野和夫『100年デフレ』。
経済史の視点というのが新鮮で、飽きずに読めてしまった。
現在のグローバル経済の進展が、農業の開始、封建制の崩壊に次ぐ人類史3回目の大転換だとの認識を、中世以来の利率や物価などなどのデータを用いて示す手際なんか、ほれぼれする。
20世紀型の「インフレになれば何もかも上手くいく」という考え方は、グローバル経済のもとでは通用しないな、と説得されてしまった。資産デフレ、利子率革命…思考の道具をいろいろ教えてもらえた感じ。
数式も出てくるんだけど、経済学って案外ザッパーだなと。ただ、為替がからんでくると一次元増えるみたいにややこしくなる。
経済成長が無限に続くと思ってるのかどうかだけ聞いてみたいけど、とてもまともな視点だと思った。
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