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October 15, 2005

食べるな危険!!

 タイトルは「買ってはいけない」系かと勘違いしそうだが、こめられている皮肉は、むしろ「洗った猫を電子レンジで乾燥」系のバカらしい裁判への当てこすりで、原題はDon't Eat This Book――この本を食べないで下さい。
 映画のモーガン・スパーロック監督による、スーパーサイズ・ミーの裏話他。スパーロック自身は、芝刈り機が回ってる時には刃に指を突っ込まないとか、ヘアドライアーを使っている時には水に浸けないで下さいとか、そういうバカバカしい注意書きが必要になったバカらしい裁判沙汰には辟易している。一方で、多額の賠償が請求されたタバコ裁判に関しては別の見解。タバコが身体に悪いことは、「何となく」みんな知っていたので喫煙で肺ガンになったからと裁判を起こすのは「バカらしい裁判沙汰」の一つのように見られているが、実際に裁判の中で明らかになったのは、タバコ会社は消費者にタバコの危険性を十分に知らせていなかった、という事実だったという。
 同様に、ファスト・フードの害もまた、私たちには十分には知らされていないのだ。カロリーの半分が脂肪分だと意識している人は少ないだろうし、トランス脂肪酸の害を認識している人は、日本では特に少ないだろう。

 原料の生産から加工、小売店での問題など、ファスト・フードの危険性については、なんかを読んでいれば、特に新しい情報は少ない。アメリカの学校給食での、背筋の寒くなるような報告が目新しいくらい。

 「マック食べない方がいいんだろうけど、あると買っちゃうんだよねー」という人に、ぜひ試してもらいたいことが、この本には2つ書いてあった。
 一つめは、マックのハンバーガーやポテトを買ってきて、包装を開けて、風通しのいい場所に設置して経過を観察すること。実際にやった人がいるとのことなのだが、1995年もののチーズバーガーが、いまだに腐っていないらしい。さすがにレタスは分解するらしいが、パンは乾燥してもろくなるだけでカビもせず、パティにいたっては表面が乾くほかには、ほとんど変化がないとのこと。高温多湿の日本でも、同じ結果になるのか興味あるところ。一人暮らしで家族に迷惑のかからない勇者、ぜひ実験して! 少なくとも数週間では腐りもカビが生えもしないんだろうなぁと予想します。
 もう一つは、より穏やかな実験。バーガーのパティだけを取り出して、ソースもこそげ落として、パティだけを味わってみること。肉の味がしないのはもちろんのこと、ガムのようなというかゴムのようなというか、不思議な味がするらしい。

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Comments

高度先進医療にも対応できる医療保険に入って、保険会社をもうけさせるより、ちょっと高くても安全なものにこだわって食べるべしだね、と友達と妙に納得した食欲の秋です♪

Posted by: winter-cosmos | October 18, 2005 at 12:08

食べたいものを食べること。
それが危険でも別にいいんじゃないかと思う。
知らない方が楽しめるものだってたくさんある。

危険を知ってしまって窮屈になるのは、あまり幸せではないと思うし、ましてや、安全だけどつまらない人生なんてごめんだ。

なぜバイクに乗るのか、なぜ山に登るのか、なぜ町を歩くのか、なぜタバコを吸うのか、なぜ戦うのか。
どっちにしてもリスクを自分のものとして、「危険だって教えてくれないなんてひどい」などと人のせいにしないで生きたいと思う。

そもそも生きるってことと危険とはセットになっている。

Posted by: 大樹 | October 24, 2005 at 14:33

ジャンクはジャンク。
最近私も高くてもちゃんとした食品をとるように心がけてます。

Posted by: なるみ | October 29, 2005 at 08:41

大樹さん。
頭悪くないクセに徹底して現状肯定というタイプは、私の周りでは貴重な友人ですw

>>食べたいものを食べること。
それが危険でも別にいいんじゃないかと思う。

 所詮ジャンクはジャンクですので、マックがなくても私の人生の幸福は全く減少しませんが、ジャンクマニアの人が毎日マックに通うのを責める気はありませんよ?(ホントに分かってやってるのかなぁとは疑問に思うけど)
 あたくしも、チェルノブイリ後だって欧州産ワインを飲んだし、パスタはどうしたってイタリア産でしたよ?(子供産む気がなかったというのも大きいですけど)
 マックの顕著な害毒は、明らかに子供をターゲットにした宣伝戦略をとっているところだと思います。彼らに自己責任を押しつけることは出来ません。

それと、技術系の人の特徴なのかなぁと思うんだけど、「文系の人間は確率計算も出来ないから非現実的なゼロリスクを求めている」という全くの誤解に基づいて、リスクの質の違いや社会性・政治性を考えたがらない傾向が大樹さんのコメントには見られますね。原発に反対するくせに交通事故のリスクは問題にしないのか、みたいな倒錯。あたくし達素人は、専門家の誤解とは違ってゼロリスクは求めていません。私たちの望む幸福や未来の見通しにとって需要可能なリスクなのかどうか、経済規模に見合った説明責任を企業が果たしているかどうかが気になるだけなんですよ。

Posted by: らら美@肩こり | October 29, 2005 at 22:25

なるみさん。

良い傾向じゃないですか(^_^)
まともな食生活をしようとすると、自ずと自炊が多くなるから、結果的にはさほど食費は増えないんですよね。マックで買い食いするよりは、家でうどんに柚子醤油かけて食べた方が満足できるようになれば上出来かと。

Posted by: らら美@肩こり | October 29, 2005 at 22:34

「頭悪くないクセに徹底して現状肯定というタイプは、私の周りでは貴重な友人です」

 わはは。
 だって、自分で生きていて楽しいし、みんなだって楽しそうじゃないですか。いい世の中だと思いますよ。(笑) 不幸せな顔をしている場合じゃない。

 この幸福とトレードオフしなければならない危険というのは、そんなに多くはないように思います。
(もちろんあるけど)

 へそまがりだから、良識派みたいな意見があると本能的に反発するというところもありますね。無頼への憧れかな。
 それと言葉に出す人に限定すれば「現状否定派が多数派」だから、多数派に属したくないというのもあるかもしれません。
 僕の頭の中では「市民運動」みたいなのが「体制」に見えるのです。だって、左翼系の人って大衆をバカにしていて、スローガンで人を動かそうとするじゃないですか。
(べつにらら美さんがそういう分類に入るっていういみではないです)

 あと全然別だけれど、社会のさまざまな問題は基本的に人口過密に問題があると思うので、人口が減る方向のリスクは、よいリスクなのではないかとも思います。別に長生きがよいことってわけでもないじゃないですか。幸福な短命は推進すべき目標であってもいい。

 いつも行くマクドナルドにいつも来ている親子2組がいるのですが、それを見るとマズイんじゃない? と思います。そんなに僕はいかないのに行くたびにいるからたぶん毎日のように来ている。

 でも、僕は(食べたいときは)どんどん食べます。My own risk だから、リスクを見切った上で欲望にしたがう。
 知らずに食べてるわけじゃない、知っていて選んでいるわけです。

Posted by: 大樹 | November 08, 2005 at 16:43

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