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October 05, 2005

ナルニア国物語

 『神曲』の地獄編・煉獄編・天国編を読み終わったあとに、キリスト教文学繋がりで『ナルニア国物語』7冊再読。

 ナルニアにおけるキリストの化身アスランが、全能すぎてちょっとなぁ~……と感じたのは、私がまだ積極的に無神論者であった頃の、遠い昔のお話。今読み返せば、アスランの存在が微塵も揺らがないのはごく当然のことと受け止められる。
 日本の作家には、こういう存在を書くことはなかなか難しいだろうな。天帝でもビッグソウルでも、「超越者」として設定したはずのものがシリーズが進むにつれて「抑圧者」「敵」になってしまうことが多い。そもそも「超越」に対する意識が稀薄なので、設定が破綻するのは仕方ないと思うけど。超越への服従って、近代的価値観からは肯定しにくいだろうし。でもそれを肯定できないってことは、真実も善も信じてないってことなんだよね。「この世において絶対的な真実や善を僭称すること」を否定してるつもりで、真実や善そのものの在処を否定して、せいぜいが真実や善の個人化・陳腐化に陥るのが通例かと。

 (「指輪物語」もそうだけど)ナルニア国物語は、謙虚さを学ぶ旅、自己犠牲による救済の物語。単なる知恵や勇気や友情(などの人間的価値)による「勝利の物語」ではないところが、ほんとのファンタジーのミソだと思う。勝利ではなく、救済。あるいは世界との和解。
 う~ん、ファンタジーって、本当にイイですね~(^v^)

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Comments

ファンタジーは苦手です。
読んだのって人にもらったゲド戦記の一冊目だけ
だなぁ。
映画もロード・オブ・ザ・リングの一作目を
BSでみただけ。

でもベルセルクは好き。

Posted by: なるみ | October 05, 2005 at 21:41

苦手な人には無理だと思いますよ。私も昔は苦手でした。ゴチゴチの物質主義者だったから。あの頃に比べると、少しは世界がひろがったかな…
ベルセルクはファンタジーというわけでもないですね~。蝕でリッケルトが死ななかったのが、せめてもの作者の良心のかなぁと思ったくらい。

Posted by: らら美 | October 05, 2005 at 22:40

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