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September 2005

September 23, 2005

銀座 神谷 木挽庵、People TreeのWB

 先週の連休に軽井沢に行って、そのまま実家に滞在中です。

 本日はお墓参りのあと、銀座交詢ビルの日本料理 神谷にて、蕎麦懐石のランチ。
 とうもろこしの豆腐にウニと枝豆のせ、焙り寿司(絶品っ)、鯛の銀あん、揚げそばがき、ざるそば、かけそば、デザート4種とコーヒー……だったかな? もっと品数があったような気もするけど、とにかく満腹です。京風の甘味の勝った塩辛いお出汁ではなく、コクのある醤油のお出汁が嬉しい。

 帰りに日比谷線で自由が丘に出て、フェアトレードのお店People Treeへ。お会計の時、レジでPeople Tree版のホワイトバンドが目に入ったので一つ買ってみた。「FAIR TRADE NOW」のメッセージがプリントされた白い布にマジックテープ式のリストバンドで、バングラデシュ製。300円のうち100円がバングラデシュ衣料品工場の労働組合に寄付されるとのこと。WB否定派の方には、こういう直接寄付のやり方のほうが分かりやすいかも知れませんね(本来のGCAP(Global Call to Action Against Poverty)の目的のうち、もっぱら「貿易の公正」に特化しちゃいますが…)。

 WBについては、友人がブログで詳しく書いています。
「ホワイトバンドを巡る議論についての覚え書き 1.ホワイトバンド・キャンペーンの国際的な背景」
 および、
「ホワイトバンドはチャリティじゃない、ってどういうことだろう? ニジェールの飢餓問題を事例に考える」
 詳しくて長くて読むのが大変かもしれませんが……とりあえず、
◎バンド・エイドやライヴ・エイドが集めた2億ドルの寄付が、「実はアフリカ全体が抱える債務の利子数週間ぶんにすぎなかったということが、参加したアーティストたちに大きな衝撃を与えた」こととか。
◎その反省から、「(1)貿易の公正。(2)債務の帳消し。(3)援助の質と量の増大。(4)国連の提示するミレニアム開発目標への国レベル、国際レベルの協力と、そのための(第三世界における)水道インフラなどの公共サービスの充実。」を目標とする「GCAP(Global Call to Action Against Poverty)と呼ばれる国際的なプロジェクト」が、「各国のNGOによって多中心的に発展して」いることとか。その中にライヴ8とか「ほっとけない」とかがあるってことですね。
◎「現在でもアフリカを中心とした最貧国は国家予算の15パーセント以上を債務返済に充てるというような、厳しい国家経営を強いられている」こととか。
 アフリカ低開発国の債務は、比較的穏健な数字を取るとしても3000億ドルあり、この債務のうち「NGOはほぼ全額、英政府は1000億ドル強の債務帳消しが必要だと考えて」いるが、1000億ドルとしても「Live Aidで集まった募金の1000倍。ホワイトバンドの売り上げを全部返済に回したとしても、バンド350億個以上」、「ビル・ゲイツの総資産が500億ドル弱」なのでゲイツ2人分以上が必要なわけで、貧困問題に立ち向かうには「寄付」ではなくて、調査活動と政策提言が必要だ、ということとか。

 日本のホワイトバンド・キャンペーンも、ファッションとしてブームとしてWBを手にした人たちに、「構造調整プログラム」とか「飢餓輸出」とかの単語の一つ二つを覚えさせることが出来たなら、十分に意味があっただろうなぁと思うのです。

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September 13, 2005

鳥居本 つたや

 ずいぶんお久しぶりです。投稿の仕方ほとんど忘れてた。

 本日は念願の鮎料理を、鳥居本のつたやで食して参りました。
 烏丸から阪急電車で桂へ。嵐山行きに乗り換えると、すぐにのどかな山裾の風景に入り込んでいきます。
 中之島から渡月橋を渡って天竜寺横を通り、JRの駅前でタクシーに乗りました。まだ暑い時期の平日のせいか、以前来た時のにぎわいはなく、人通りもまばらな化野念仏寺を過ぎて、静かなロケーションのお店に到着。

 お座敷の窓からは、せせらぎと緑濃い木立の風景が見えて、雰囲気はばっちり。ビールをいただきながら、いざ。
 最初に運ばれてきたのは、胡麻豆腐と、とうもろこしのすり流し(一口コーンスープですね。甘味がよく出てました)。
 それから鮎の活き造り(マグロも二切れついてました)。活き作りといっても、さすがにピチピチ動いてはいませんでしたけど、鮎のお刺身は、たぶん初めて。氷を盛った深皿に笹を敷いて、その上に姿の美しい鮎が。さっぱりとクセが無く、張りのある身にはほのかな風味がありました。
 お次は鮎の塩焼き。熱々のいい匂い。ヒレを取ってシッポを折って、身を外側からそっとほぐしてから頭を引っ張ると、きれいに骨が抜けました。芸術的な造形。繊細な蓼酢でいただく鮎は、塩はぐっと控えめ、いーい香り。おかわりも出来ます。
 さらに鮎のから揚げと、骨煎餅が運ばれてきます。骨煎餅は、活き造りの時の鮎の骨を揚げたもの。頭から尻尾までこんがり香ばしく揚がっていて美味。丸ごとのから揚げは、塩焼きと同じ要領で骨を抜いて、おろしと天つゆで頂きました。こちらも美味し~い。
 次に運ばれてきたのは……伊賀焼の菓子鉢のような器に水を張って、冷や奴が泳いでいました。こくのあるタレと薬味でいただくシンプルな冷や奴も、こうして出されると湯豆腐気分のおご馳走に。京都の豆腐が美味しいのは、もちろん当然。
 最後は、小ぶりの黄瀬戸のお椀に、鮎雑炊と香の物。三つ葉と鮎の身のシンプルなお雑炊ですが、蓋を開けた瞬間にひろがる香りは絶品。これはおかわりしたいくらいだったな。
 デザートは桃と巨峰が、青竹の筒に入って供されました。
 約2時間で完食、満腹。
 お昼の鮎コースはお一人様1万円。サービス料は別だったみたいですね。カードも不可。

 帰りは、まだまだ暑いなかでしたが、ゆるゆると駅まで歩いて来ました。念仏寺、祇王寺、二尊院、落柿舎、竹林から野宮神社、天竜寺、渡月橋と名所をたどって小一時間。
 電車でほんの十数分でこんなところに来れちゃうんだから、京都っていいな。

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