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November 2004

November 30, 2004

整体は社会復帰に役立つか

 整体に行ってきました。今日で2回目。骨盤矯正をメインにしている、女性専用のお店。
 どうも体の左右のバランスが悪いし、O脚気味。玄米菜食に替えて随分マシになったとはいえ、まだまだ肩・首・背中・腰のコリが慢性化していて目や頭まで痛くなることがあるし、冷え性も完治しない。今のうちに資本投下しておかないと、そのうち一気に老け込むのではないか……との恐怖から、思い立って通い始めました。
 「痛くない施術」をウリにしていて、頭から背中、足、足裏までツボを刺激したり揉みほぐしてくれたりするので、すっかりリラックスタイム。
 確かに体は軽くなるんだけど、一番びっくりしたのは、お風呂上がりに前屈してみた時。私は体がすごーく硬くて、時に命の危険を感じるほどなんだけど、整体に行ったあとは、なんと指先が床に着いてしまった(3秒くらいだけど)! それまではマイナス30cmくらいの勢いで固かったのに、一気にゼロ地点に到達! 何だか真人間の仲間入りをしたような気分になった!

 最初の内は週一回くらいのペースで来て下さいと言われてしまったので、来週の予約も入れてきました。毎週決まった時間に決まった場所に行かなきゃならないというのは、一種の社会復帰の訓練みたい。これでダメ人間脱出なるか? ……ま、そう簡単にはいかないか。

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November 28, 2004

犬御飯 mix ――仏光寺木屋町

 1、2階がレストラン&カフェ、その上がバー、というマルチな器の「mix」。コレが実はペットOKのお店なんです。
 ハンナを連れて初めて行ってみました。週末は混んでいますが、客層は20代が中心で気楽な感じ。1階は高瀬川を見渡すカップルシート、2階はテーブル席。バーの方は靴を脱いで上がる畳席らしいです。犬OKで深夜まで使えるお店は貴重です。
 ケーキも美味しかったので、ふらりと寄ってみるのも良いのでは? お料理の味はわざわざ来るほど特別な印象はありませんが、まずまず良いお味です。

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November 26, 2004

スーパーサイズ・ミー――マックは旨いのか?

 ダンナのブログにエントリされてますが、『スーパーサイズ・ミー』が日本でも公開されることに。
 アメリカで肥満訴訟を起こされたマクドナルドの広報が「我が社のメニューは栄養価も高くヘルシーです」とのたまったのを見た映画監督が、「それじゃマックだけ一ヶ月食べ続けてみるべ」と自ら果敢に人体実験に取り組んだドキュメンタリー。ルールは以下の通り。

1.水も含めてマック店内にあるあるものしかオーダーしちゃいけない。
2.スーパーサイズ(特大)を薦められたら断ってはいけない。
3.全てのメニューを必ず一度は食べる。
4.朝・昼・晩、全て残さず食べる。
 実験に立ち会った医師たちも、せいぜい体重や中性脂肪が増えるくらいだろうと、最初はたかをくくってた。実際には肝臓へのダメージやら、精神的な影響も……20日を越えたところでドクターストップがかかるが、監督は強行に実験続行。果たして……

 電通と博報堂の「自主判断」(なんじゃそりゃ?)によりマスメディアでの広告ができないってのも、何だかいかにも日本的。電・博にしてみりゃあマックは上客だからご機嫌損ねたくないンだろうが、ちゃんとマックからカネ取ってからそういう陰険なことやればいいのに。そしたら「なるほどアンタらの市場原理に則って一貫してるわね」と認めた上で批難できるのに。

 マックなんて最後に食べたのいつだったのかすら思い出せないなぁ(モスやケンタは今でも時々食べるけど)。マックって旨いのか? クセになるらしいけどね。くわばらくわばら。

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November 23, 2004

超ヒモ

 またもやものかき一里塚の松筆さんに(いきなり前日に)誘われてオフ会に行ってきました。今回は京都、喫煙OKとのことで、阪急百貨店前に出撃。私は初対面だった「師団長」さんの上洛を迎撃という趣旨のオフ。すごく面白い人でした。某研究所で、私の誤解でなければどうやらスーパーストリング関係の計算を毎日やっている人らしいのだが……それって、少なくとも日本では最も優秀な数理物理の頭脳の一つを持っていると言うことでは……。大いに盛り上がって大阪組2人は帰宅不能に陥り、朝までコース。私は泊まり客があるので(おいっ)、確か1時頃に帰宅。
 お家に帰ると寝間着姿の女性(←泊まり客)が「おかえりー」と出迎えてくれました。私は思わず鼻の下を伸ばして「ただいまー」。そのままチュッとしちゃえばよかったでしょうか。いや、女の人が出迎えてくれるって、いいもんですね。彼女は大学の先輩。一晩泊まって、今朝はだんなと3人でオートミール入りパンケーキを焼いて朝ご飯。先ほど大阪に歌舞伎を見るために出発していきました。
 いろんな人の顔を一日の間に見たので、またもやメモリがオーバーフロー気味。また数日は引きこもりをして知恵熱を冷まさねばね。

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November 14, 2004

アマンドラ!希望の歌――非暴力シリーズ

 昨日のことになりますが、『アマンドラ!希望の歌』という映画を見てきました。南アフリカで、アパルトヘイトに対する闘いの中で「歌」が果たした役割にスポットを当てたドキュメンタリー。

 初っぱなからもう、心を揺さぶられるアフリカのリズム! 非人間的で残酷きわまる差別政策のもと、抑圧された人々は歌い続けた! アパルトヘイト政策の始まりの時から、抵抗運動の盛り上がりの時、萎縮の時、再生の時、若者が立ち上がる時、そして武力闘争が始まる「戦時」状態にも、それぞれの歌と踊りがあった。

 『歌』はイデオロギーを押しつけることがない。人々は気に入らない歌詞を次々に替え歌にしながら、哀しみを共有したり、希望を呼び覚ましたり、闘う意味に共感を呼んだり、勇気を鼓舞したり……そうやって歌が人々を結びつけていった。それはとてもエモーショナルで理屈を越えたものだけれど、とても深いところから来ている――アフリカの大地から。映画の中で、インタビューを受けた音楽家や歌手、活動家や兵士たちの何人かの口から、we are spiritual people.という意味の言葉が出ていた。歌はアフリカのspiritualityを表現するのだろう。

 南アの抵抗運動は必ずしも非暴力ではなかった。ANCには軍事部門が出来て、Freedom Fightersは文字通り軍事訓練を積んだ兵士たちだった。だが、映画の中でとても印象深かった言葉がある。「南アフリカの「革命」で、一番素晴らしかったのは……俺たちは革命のあとも白人を血祭りに上げなかったんだ」と、とても誇らしげに言っていた。この言葉は、武力を使用したかしないかという物質的次元ではなく、もっと精神的な次元で非暴力にさえ繋がるような希望を感じさせる。怒りと憎しみからではない、もっと違う源泉からの民衆の力があったからこそ「白人を血祭りに上げる」という悲劇を避け得たのでは……と感じさせられた。

 もう一つだけ、印象深かった言葉。Hardest thing of exile is dream.国外追放されて何よりも辛いのは、夢なんだ。
彼は、夢の中では故郷にいて、故郷の人々に囲まれている。でも目を覚ますと異国の地にいる現実。故郷にいつ帰れるか、希望はほとんど無い。喪失を再確認させられる辛さが、とても胸に響いた。「革命」後、彼は故郷に帰ったはずだ。

 映画の上映後、自らも南ア闘争に関わった峯陽一氏のお話があった。
 この映画では、普通選挙が初めて実施された1994年以降のことが、おそらくわざと、一切描かれていない。アパルトヘイト撤廃後の南アフリカは、肌の色による差別政策はなくなり、警察による弾圧もなく、おそらく最も先進的な憲法を持つ国に生まれ変わった。その一方で貧富の格差は人種によらず顕在化し、犯罪に走る貧困層が増えて治安はひどい状態になったという。アパルトヘイトという悲惨なくびきを外し、ようやく、普通の「途上国の悲惨」に向き合い始めた南アフリカ。そこに生きる人々がもう一度この映画を通じて闘争の時代を見つめ返すことは、特別な意味を持っているに違いない。
 そして……主催者側の上映意図がやや押しつけがましく感じられる場面もあったとはいえ、実際、ファルージャ攻撃のさなか、自衛隊を出している政府を持った私にとっても、思いを掻き立てられるものだった。
 何しろ人々の力で社会が大きく変化する瞬間というのは、もうどうしようもなく胸ときめくものなのだ。

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November 08, 2004

運気の動き

 変化のない引きこもりの日々を長く過ごしていると、ちょっとでも目新しい出来事が続くと「運気の動き」みたいなものを感じてしまう。

 大学院時代の後輩が京都に引っ越してきた。一番深い部分で話が出来る数少ない友人の一人だ。
 今世紀初のオフ会に誘われた。全く新らしい人たちと顔を合わせるのは物凄く久しぶりだった。
 数年ぶりにネットの小説友達と会ってオールで語り合った。
 古い仲間内の飲み会で若い子と知り合って、メールをちょっとばかりやりとりするようになった。
 掲示板に実在読者からの書き込みがあった!
 大学時代の親友から、凄く久しぶりに連絡があった。しかも彼女ったら、バブル系からナチュラル系へ華麗なる転身を遂げていた!
 webで発表した作品に対する反応が、人づてに伝わってきた。
 そして……久しぶりに、物語作品を書き上げた。

 こういう波に乗らないと、また5年か10年、動きがなくなるんだよね。今回はなんとか波に乗れるといいんだけど。

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女子大生

 今日はダンナの勤め先の女子大の、学園祭に行ってきました。
 女子大の学祭だけあって、おめかしした男子学生もいっぱい来てました。微笑ましいですね。そういうの見てると、 なんか、時は流れたんだなぁって思います。学生時代って、青天井だったもんなぁ。今はただ懐かしいばかりです。
 ダンナと、最近京都に引っ越してきた大学院の時の後輩と、私と、おじん・おばんの3人連れは、いったい何者に見えたことでしょう……。
 しかし、「吉本ライヴ」が目玉企画の大きな一つって……関西のノリだ。しかも、通りすがりのうら若き女子大生達が、口々に、「あ、漫才やってるン?」「あー、見たいー」と言っていました。そうか……積極的に見たいほどのものなのか……。

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November 06, 2004

もう一つの世界は可能だ!

 先日ご案内したトービン税講演会、行って参りました。だんなのエントリでも少し触れていますが、フィンランド、そしてヨーロッパでの市民の動きなんかが生の声で聞けたのでなかなか面白かったです。

 印象に残った2点だけ。

 フィンランドでの運動が、『もっと税金を!』というスローガンを掲げたというのが、日本人としては面白い。前提にはやはり、日本と違って、取られた税金がちゃんと市民生活に還元されてきたという現状があるのでしょう。医療費、教育費などがタダに等しく、老後の心配がないなら、手取りが減っても不安はずっと少なくなる。公的なサービスを切り下げるくらいなら、もっと税金を!と望む国内の事情。そして、国際的な貧困や環境、不公正さの問題に対して、通貨取引税などの国際税で取り組もうという、グローバルな事情。ローカルとグローバル、双方の問題意識を、『もっと税金を!』という一つのスローガンに結びつけたことは、『もう一つの世界』を目指す今日の市民運動の特徴を良く表していると思いました。ジョゼ・ボベ達がWTOの制裁に対して「ロックフォールチーズを守れー」などと地域エゴに留まることなく、「世界は売り物じゃない!」と宣言したことと、似ていると思った。

 で、その『もう一つの世界』を目指す今日の運動の目標としているところについて、とてもいいなと思った言葉。
 To create a democratic space at the global level. グローバルなレヴェルで民主的空間を作り出すために。
 これは決して、どっかのブッシュ政権がやってるようなグローバル・デモクラシーの押しつけではない。民主的な『空間』を作り出したいだけ。それは議論の「場」とか「余地」だったり、より公正なルールを求める「共感の可能性」だったりするんだろうな。環境運動から労働組合まで、先進国から途上国、そして独裁政権下の少数民族までが手を結んで作り出そうとしている大きな流れは、決して一つのイデオロギーなんかじゃない。考え方も多様だし、利害だって必ずしも一致してばかりではない。それでも、多様なものを受け入れ、何とか殺し合わず、奪い合わずに共存していけるように、議論の余地を、そのための場を、そして未来の可能性を、作り出していかなきゃね、と思ったのでした。

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November 04, 2004

トービン税(通貨取引税)講演

あした(もう今日だけど)、久しぶりに顔を出そうかなーっと思っている市民運動関連。
attacフィンランドのメンバーが来日して、講演会があります。京都は明日11/4、東京でも11/8にありますので、よろしかったら皆様もどぞ。それぞれの案内をのせておきますね。

*******以下引用***********

 通貨取引税が、「もうひとつの世界」への扉をひらく。
   ミカエル・ブック氏(ATTACフィンランド)講演会

 と き:11月4日(木)18:30開場‐19:00開会
 ところ:ハートピア京都 第5会議室
    地下鉄烏丸線丸太町駅5番出口上がる

 *会場代として300円程度のカンパをお願いします。

 度重なる通貨危機--
  一瞬にして一国の通貨が暴落し、経済が混乱、
   数年分の人々の努力が水の泡と消えていく--

 世界経済の不安定要因となっている、
  国際金融市場における投機的な取引。

 これを抑制して経済を安定化するとともに、
  環境問題や貧困問題解決のための財源にもなる切り札として、
   いま注目を集める通貨取引税(トービン税)。
 
 通貨取引税とはそもそもどういう税金なのか? 
  本当に実現可能なのか? 
   そして、通貨取引税の導入はどのような未来をひらくのか? 

 ATTACフィンランドのミカエル・ブックさんが
  ヨーロッパにおける運動の状況をまじえながら、熱く語ります。

 南北問題・環境問題や国際金融などに関心のある方、
  ぜひお越しください!


主催:ATTAC関西/ATTAC京都
後援:京都社会フォーラム実行委員会
連絡先
 E-mail kattac@talktank.net
ATTAC京都ウェブサイトhttp://kattac.talktank.net/


《ミカエル・ブックさん》

1973年ヘルシンキ大学を卒業。教育者、NGOのコンピューター・ネットワークのコーディネーターとして活動。著書に"The Net Builder: An Investigation of the Modern Post" (1989)。現在 NIGD(グローバル民主主義のためのネットワーク研究所)の半専従。10月にはPernajaの市議会選挙に「緑の党」から立候補している。NIGDは、トービン税のキャンペーンを展開しており、2002年に「国際通貨取引税条約草案」を発表している。


《経済のルールを、
   市民の力で決める。》

■一番大きなお金が動いているのは?
 いま世界で一番大きなお金が動いているのは、円を売ってドルを買ったりドルを売ってユーロを買ったり、といった通貨取引がされる市場です。貿易の決済に必要な取引だけでなく、円が値上がりすることを見込んでたくさん円を買い、値上がりしたら売ってもうける、というような「投機的」といわれる取引もあります。その結果、ある国の通貨が暴落してその国の経済がメチャクチャになる、ということもしばしばです。

□通貨取引税って、なに?
こういう通貨の取引に税金をかけて投機的な取引を抑え、税収を貧困や環境の問題への取り組みに使おうというのが通貨取引税の提案です。税収は新しく国際機関をつくって管理・配分します。

■もうけ優先の経済から、人間と環境を大切にする経済へ
 通貨取引税の導入は、ひとにぎりの大企業やお金持ちによって決められてきた経済のルールを、私たち市民の力で変えていく第一歩になります。世論と運動の力で、カナダやフランス、ベルギーの国会などではすでに「導入すべき」という決議が上がっています。ATTAC関西とATTAC京都は、これから日本でも通貨取引税についての議論を深めていくことを提案しています。 

*******も一つ引用***********

////もう一つの世界への扉をひらく/////////////→ちらし【pdfファイル】
////トービン税=通過取引税の可能性//////////
ミカエル・ブックさんトービン税講演会
●とき 11月8日 午後6時~ビデオ「これで分かるトービン税」上映 開会6時半
●ところ 文京区民センター(地下鉄三田線・大江戸線 春日駅徒歩1分)センター地図

●資料代 800円 ●主催 ATTAC Japan(首都圏)

【トービン税 Q&A】
Q1 トービン税って何?
A トービン税とは為替市場を安定させるために米国のジェームズ・トービン博士が1972年に提唱した為替取引税のことを言います。現在、毎日140兆円もの膨大なマネーが取引されていますが、その大部分は為替差益を狙って世界の金融市場間を短期に移動する金儲けのための投機であり、経済活動によるものではありません。トービン博士はこのマネーゲームに歯止めをかける方法として、国際間の為替取引に課税することを提唱しました。

Q2 マネーゲームって何?
A 1997年にタイでバーツが暴落し、アジアの経済危機が発生しました。これは、ジョージ・ソロスなどの為替ディーラーが暗躍したとされています。彼らは、弱体化していたタイの金融に狙いを定め、たっぷり利ザヤを稼いだ後で、ころあいを見計らって一挙にタイ為替市場から撤退しました。これによってタイ市場は資本流入が停止し、国家財政が破綻し、企業倒産が相次ぎました。1000万人以上の人が職を失い、貧困と借金の生活に追いやられました。すなわち、今日、金儲けのみを目的とする為替ディーラーたちの行動によって、一国の経済が容易に破綻するような事態が起きているのです。

Q3 税収は何に使うの?
 現在、提唱されている為替取引税の目的は公正なルールに基づいた富の分配にあります。マネーゲームで大儲けするごく少数の人がいる一方で、地球上には十分な食料がなく飢餓にあえぐ何千万もの人たちがいます。税収はこうした不公正をなくすために、貧困削減や環境保護など、市民が決める公正なルールに基づいて使用します。

Q4 今、世界ではトービン税についてどんな動きがありますか?
 トービン税を支持する動きは世界各地で見られます。カナダやフランスでは国会で承認され、今年7月にはベルギーでもトービン税法案が採択されました。さらに9月下旬、第59回国連総会と並行して行われた貧困飢餓撲滅行動のための世界首脳会議で、フランスのシラク大統領、ブラジルのルラ大統領、スペインのサパティーロ首相、チリのラゴス大統領は、貧富の差を拡大するばかりの現在のグローバリゼーションを是正し、世界の貧困飢餓撲滅のためにトービン税の導入を提案しました。
より詳しくは→トービン税部会コーナー

********引用終わり**********

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November 01, 2004

万聖節の前の夜

黄色いヘルメットをかぶった骸骨が手招きしてる
紺色のツナギ着て ヘルメットには「安全第一」
カタン カタン カタカタン

暗がりの先には 建築中のビル
サビ止めの塗装が剥げかけた 鉄板のままの階段
コツン コツン カタカタン

剥き出しの鉄骨に 風が抜けてく
階段の隙間から 吹き上げていく
ヒュルルー ヒュールルー コツン カタタン

隣のビルは グロテスクに輝いてる
空に向かって イビツに広がる
ザラン ザラン ヒュールルー コツン カタン

階段は唐突に終わり ビルは未完成のまま放置
夜空に向かって骸骨が踊る
コツン カタタン ヒュールルー

足下を覗き込むと 遙かな地底の河
黒い水が所々で淀み 額の割れた西洋人形が浮かんだり沈んだり
チャプン チャプン ヒュールルー

ヘルメットをかぶった骸骨になって 手招きをする
頭の文字は「安全第一」
カナシカナ カナシクナイカナ カタカタン

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