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June 15, 2004

瞳の住人 ―僕の知る僕自身より…―

 甘いメロディからあの高音へと駈け昇るサビへの展開が魅力的な一曲。

 歌詞はオーソドックスなラヴソングのようですが、「君」は女なのか我が子なのか。
 ともあれ、恋に夢中になったことがあれば心当たりがあるでしょう、相手の目の中に自分が映ってる、見たこともない幸せそうな笑顔で。君の中にいる僕の方が、僕の知る僕自身より、ずいぶんとましな人間なんじゃないか……と思う時がある。「なぜ僕はここに居るんだろう」という疑問は、君の瞳から離れてもまだ息をしていることの不思議と、君と今此処に在ることの不思議。
 だが、各コーラスの最後、「あの太陽のようになれたなら」と、「時を止めて欲しい 永遠に」の2つのフレーズは、メロディとそれを吐き出すような歌い方からして、反語表現であると考えてみましょう。太陽にはなれないし、永遠には辿り着けない。スタティックな試みが敗れ去ることは分かっていながら、それでも願わずにいられない。刹那から永遠を願う。
 反語的に否定されないのは、最後の「花のもとへ」の繰り返し。永遠は無理でもせめて次の春までは、というんでもないでしょうが、君の不安を消すために、僕は太陽になることも、時を止めることも出来ないけど、「鮮やかな季節」の「花のもと」へと君を連れ出して、一緒に永遠を夢見よう……ダイナミックなその一瞬の情景の中で。

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