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November 23, 2002

LOVE FLIES ―醒めて見る夢―

 何がどうというドラマも内容もない。歌詞は抽象的で断片的。
 でも、ハッキリと‘ある何か’が伝わってくる不思議な歌。

 昼の空……突然の天気雨の中で、溢れるような色彩と光にヤラレてしまった感覚。
 でも、溺れない。彼は恐ろしく醒めている。

 手の届かない空、を、見上げた瞬間、光に包まれて主観が分裂する。
 届かないはずの空を羽ばたいている、或いは、空そのものになってしまっている自分と、やはり地上でそれを見上げ、断絶を知っている自分と。
 夢の右側と、真実の左側。
 魂の右側と、生の左側。
 断絶。

 「Look at the skies」と歌うとき、空は複数形になっている。ということは、単なる空ではなく、天(天国)を意味しているのでしょうし、コロコロと変わる空模様のイメージもわくし(突然の天気雨)、右目と左目に映る別々の空もイメージされる。
 そしてもちろん、届きたいと切望しているのは、「きみ」でもある。空に手が届かないように、決して一つにはなれない他者。
 切望と断絶。

 で、つまるところ何なのかというと、天気雨は地上と空をつなぐ‘虹’を見せるんだなぁ……恐るべし、ラルクの一貫した象徴性。
 断絶を一瞬、架橋する虹。目に見える形となった、己の切望。儚く、真実な。
 

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