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February 06, 2001

ベビー・グレース・ブルー

 この年になって「毒気に当てられる」体験をするのは珍しい。
 感覚の鋭敏な十代の頃ならともかく、トンガッたモノも、いいかげん見飽きたような飽和した時代に、「毒気に当てられる」とはね。
 ジュリーがないかなーと思ってBOOK OFFに行って、何気なく「やっぱ買っとくか」と思って手にしたBowieのアルバム。
 『OUTSIDE』
 95年のリリース。酒鬼薔薇事件より前か?

 ストーリー性のあるアルバム作りはウン十年前からBOWIEのおはこだけど、これはまたひときわ毒のあるコンセプト。
 14才の少女ベビー・グレース・ブルーの死体は、美術館の玄関先で内臓を蜘蛛の巣のように張り巡らされ、切断された四肢がそこに絡み、胴体と頭部がそれを見上げていた……アート・クライム──芸術犯罪。

 現実がフィクションの上を行くような今時なのに、BOWIEが暴いて見せるイメージの数々は、現実の更に先を行っている──あるいはその根底を。
 生温い不凍液の中でハッと正気に戻った気分。
 しかもこれが六年も前のアルバムとは、聴いて呆れる。

 北沢杏里のヘボな和訳はいい加減にして欲しい。誤訳だらけで恥ずかしいぞ。

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