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November 06, 2000

プロの仕事だ! ライターは偉い!

<文芸ナイフ>が『夕刊フジ』の記事で取り上げられた(2000/11/6 15面)
それを読んで私は呻った
「さすが、プロの仕事だ・・・」

 ついにわたくしも新聞ダネになってしまったわけですが・・・いや、勉強になります。
 なにって、「夕刊紙の記事の書き方」の一端を垣間見た気がしますわ。


 サラリーマンWIDEという見開き特集面で、今回はインターネットの、特に文芸関係の特集。その中で、自分でも読み物系サイトを開設したい人向けの「文芸指南サイト」(夕刊フジ)として<文芸ナイフ>が紹介されたわけです。

プロのテク その1


  • 作家・島田理聡氏は・・・プロならではのテクを伝授してくれる。」(同記事 太字強調筆者)。
 しかし、プロのテクを見せてくれたのはライターさんの方だとあたしは思う。
 サイト管理者が本当は、・少女小説家で現在はただの別姓事実婚専業主婦だって言うよりは、「プロ」の「作家」だと書いた方が、ハクがつく。記事として必然。プロの仕事だ。えらいッ。

プロのテク その2

 記事は続きます。カギ括弧に入って、どう見ても女性の口調で、私が喋ったかのような言葉が書かれています。
「いきなり小説やエッセーではハードルが高いので、最初は日記からスタートするのがいいです」
 そうだね、その通りかもね。
 でもね。
 あたし、ライターの人と喋ったことないんですけどっ!?
 記事を読んだら、たぶん誰でも、ライターの方が私に直接取材なさったと思うでしょうが、取材なんてない、インタビューなんてないんです。
 カギ括弧のあとに(島田氏談)などとついていないところが、ミソなんですね。

 上のセリフの出所は、文芸ナイフ(本編)の第2回で
 いきなり「小説」は難しそう...
 「エッセイ」だって、どんな話題にするのか... 
 と書いたあたりから来ているのでしょう。「ハードルが高い」という言葉遣いも、確かにしています。
 でもね。
 私がまず最初にやってみたら?と勧めたのは、メールや掲示板への書き込み、そして、「好きなこと」について書いてみることだったんです。
 日記はそのあとです。
 しかもこれ、文脈も違う。サイト開設のためではなく、書く習慣を付けるため。
 確かに<文芸ナイフ>でも、番外編の「ホームページ向けの文章」の中で、「個人のホームページに日記は欠かせません」と書きました(ちょっと嫌味も書いたけどな)。

 まぁ、それにしても、2カ所のバラバラな言葉を継ぎ合わせて、記事の文脈に引き寄せる力業はプロのものです。

 この力業は、もう一つあります。

 「あまり背伸びや無理をせず、ありのままに書いてみることが大切です」 
 これももちろん、私が直接言ったり書いたりした言葉ではありません。
 出所は、「ホームページ向けの文章」の最後にオマケでつけた、「文才がないっ!」の中からです。
 「文才がないっ!」と嘆いていないで、ピッタリの言葉がないならそのままの気持ちを、背伸びをせず、無理をせず、ありのままに書いてみてください。
 これは、言いたいことにピッタリな言葉が見つからないときにどうするか・・・という文脈でしたが、記事では、サイト作りへのアドバイスとしての言葉になっています。
 無理はないし、妥当なアドバイスです。違う文脈から記事に引き寄せる力業は、さすがプロのテクです。

プロのテク その3

 極めつけはこれでしょう。
「だから、三日坊主の人だと難しいかも(笑)」
 (笑)って何だ、(笑)って。しかも口調が可愛いじゃないかっ(笑)。
 しかしこれも、夕刊紙の記事としては必然なのです。
 夕刊紙の読者はおじさん。おじさんは可愛い女の子が好き。サイト管理者といえども、記事に登場する人物は若くて可愛くてグラマーな女の子であるに越したことはないのです。
 このセリフの出所について、強いて心当たりを挙げるなら、掲載日決定のメールをいただいたときに出した返信メールかなぁ、と思います。
>こんな仕事をしているのくせに3日坊主なもので……。(笑)
  (↑ライターさんのメールの引用)
  (↓私の返事)

Webサイト作りは時間を食いますのでお忙しい方はなかなか・・・私は仕事がないもんで、暇にあかして更新しております(^^;)
 このメール出したのって、5日の夜明け前なんで、それから記事を書いたとすると、「(笑)」はメールの「(^^;)」から出たと考えられるわけです。しかし、「三日坊主」はライターさんの方の言葉なんだな。
 こんなわずかなメールのやりとりをソースにして、かわいらしいセリフをひねり出してしまう。プロの技です。

プロのテク その4

 さらに記事は続きます。
「いろんなサイトを見て研究し、ページ作りに取り入れるのも一つの手」 
 やはりカギ括弧に入って私のセリフのように書かれていますが、これははっきりと、ライターT氏から読者へのアドバイスです。<文芸ナイフ>には出所がありませんもの。
 しかし、当たり前ではあるがもっともなアドバイスなので、急いで「ホームページ向けの文章」に加筆しとこうっと。
人気サイトは一日にしてならず。少しずつ育てる感覚で作るのがコツとか。
 「・・・とか」と書かれれば、まるで私が言ったことのようですが、「・・・と島田氏は語る」って書いてあるわけじゃないところがミソ。
 これもライターT氏のアドバイスなのです。徹底的に己を無名性の中に沈め、ひたすらに読者のために的確なアドバイスを綴る・・・思わず涙にむせぶプロ根性!

プロのミス!

 しかし、プロでもミスをする。
 しかも、一番大事なところで、決定的なミス。

 サイトのアドレスが間違ってるんだよぉ~!!

 正しいアドレスは、
 http://homepage1.nifty.com/shimada_lisa/knife/
 しかし、記事の最後に載ってたのは、
 http://homepage1.nifty.com/shimada-lisa/knife/

 わっかるかなぁー?
 「shimada_lisa」なのよ、「shimada-lisa」じゃなくって。
 ハイフン「-」じゃなく、アンダーバー「_」なのですよ。

 これじゃ、オジサンたち、長いアドレスを一生懸命打ち込んでも、<文芸ナイフ>を見に来れないじゃないの。
 「ハイフンじゃなくてアンダーバーの間違いかな?」と気付いたり、検索サイトでタイトルを検索してみたりという、気の利いたことのできる人が、いったい何人いるだろうか?

 活字媒体で取り上げられてもアクセスはあまり増えないというのがネットの常識ですが、ウチのような閑古鳥サイトでは、人気サイトでは誤差の範囲の十人程度でも、だいじなお客様なんですよね。
 はぁ~あ。



 ・・・と、まぁ、初めて新聞ダネになった体験記は、ため息とともに終わるのでした。

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